2004年、某百貨店に勤務しているお客様のK様のカット中の会話。
「今日でヨガ習いだしてから一年になるんです!」
お客様がスポーツジムや習い事などを途中で辞めてしまうお話もよくお聞きしていたので
「じゃあ楽しいんですね!」と答えると
「ホント楽しいんです、そういえば先月にヨガの先生ともうひとり生徒さんの三人でヨガ旅行に長野の鹿教湯温泉に行ったんですよ。いつも先生がレッスンを始めるときにお香を焚くのですが、その日はもうひとりの生徒さんが持参したお香を焚いてもらったんです。レッスンが終わった後にいい香りだったのでどこで買ったの?って聞いたんです。そうしたら『知り合いのおじいさんが作っているんです』と言ったんですよ。」
「そのお香焚いてみたいなぁ!」というと
「あとで連絡先聞いてメールしますね!」と1週間後、
「先日のお香の事なんですが、少し風変わりな感じの方らしいのですが、金子さんの事伝えてあるので電話してみてください!」
と電話番号が記載されたをメールを受け取りました。確か日曜日だったと思うのですが
17時ぐらいに早速電話をしました。
「はい、佐藤です」
お香を知った経緯などを聞かれると「ではいついらっしゃいますか?今からでも結構ですよ」とおっしゃるので電話で道順を聞いて行きました。
佐藤宗太郎さんは10数冊石仏の写真集などを出版されており、線画、焼き物、お香を創り始めたきっかけもインドにあると聞きました。調香したお香は80種ほどあり説明書もありました。そして最後にはなんと後継者一名募集とありました!
「後継者になるにはどうしたら良いのですか?」と即座に聞くと
「あまり気軽に言われても困る」と言われ恐縮していると「2年ほど掛かります、学費は一切いただきません。その代わりと言っては何ですが、ご覧のとおりの老人ですので庭の草木の手入れなどのお手伝いはできますか?」と言われました。
「仕事の都合などありますが、幸い近所に住んでおりますので、早朝や休日はお手伝いできると思います。」
「そうですか、ではそうしましょう。」とはじまりました。
それから私が美容師をしてヘナを扱っている話から、ヘンナ(ヘナ)が香料として書物に初めて記述された箇所は、旧約聖書のソロモン雅歌だと聞き驚きました。
第1章14節
わが愛する者は、わたしにとっては、エンゲディのぶどう園にあるヘンナ樹の花ぶさのようです。
第4章13節
あなたの産み出す物は、もろもろの良き実をもつざくろの園、ヘンナおよびナルド。
つづく